広告はユーモアだ。レイモン・サヴィニャック展

天保山のサントリーミュージアムで、レイモン・サヴィニャック展を見てきました。

広告はユーモアだ。レイモン・サヴィニャック展_b0047610_0174464.jpg


今まで、広告ポスター描きだということも知らず、単なる普通の絵描きさんかと
思ってたのですが、全然違いました。
自分の描きたい題材を描きたいように描く「芸術家」ではなく、まぎれもない
プロフェッショナルなアートディレクターだったんですね。

意外に遅咲きだったサヴィニャックは、41歳でポスター描きとして認められ
2002年に94歳で亡くなるまで、現役でポスターを描き続けました。

その作品の特徴はまず、「シンプル・イズ・ベスト」の発想。

題材を思いついたら何度もスケッチを繰り返し、余計なものをそぎ落として
誰にでも分かる究極にシンプルな姿に仕立て、そこに一滴だけ
「ユーモア」の味付けをします。
それも、「よく見れば分かる」じゃなく、1.5秒ぐらいで分かるユーモア。
たとえば、頭痛薬のメーカーの広告。顔をゆがめた人の頭にトンネルが貫通していて、
そこをたくさんの車が走り抜けているデザイン。
「あ、痛そう」って一瞬で共感してしまう。うーん…とうならされました。

それからもうひとつの特徴、「消費者寄りの発想」。

商品のポスターでも、メインは商品のビジュアルではなく
必ず、使っている人や関わっているモノ、動物の表情が一番前に出ています。

広告はユーモアだ。レイモン・サヴィニャック展_b0047610_0405869.jpg


うれしそうな顔、いいにおいの顔、「ご注意!」の顔… その商品を使ったらどんな
気分になるか。広告のすごく基本になる「伝えたいこと」を、数を重ねても
すり減らすことなく伝えきっている。
そこが一番「プロやなあ」と思いました。

うーん…満足。アートとして部屋に飾るのももちろんよいですが、ワタシは
PCの壁紙にでもして、仕事の励みにしたいと思います(笑)
by hui_hui | 2005-05-23 00:44
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ベビーとわたしの毎日のあしあと
by hui_hui
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