天保山のサントリーミュージアムで、レイモン・サヴィニャック展を見てきました。 今まで、広告ポスター描きだということも知らず、単なる普通の絵描きさんかと 思ってたのですが、全然違いました。 自分の描きたい題材を描きたいように描く「芸術家」ではなく、まぎれもない プロフェッショナルなアートディレクターだったんですね。 意外に遅咲きだったサヴィニャックは、41歳でポスター描きとして認められ 2002年に94歳で亡くなるまで、現役でポスターを描き続けました。 その作品の特徴はまず、「シンプル・イズ・ベスト」の発想。 題材を思いついたら何度もスケッチを繰り返し、余計なものをそぎ落として 誰にでも分かる究極にシンプルな姿に仕立て、そこに一滴だけ 「ユーモア」の味付けをします。 それも、「よく見れば分かる」じゃなく、1.5秒ぐらいで分かるユーモア。 たとえば、頭痛薬のメーカーの広告。顔をゆがめた人の頭にトンネルが貫通していて、 そこをたくさんの車が走り抜けているデザイン。 「あ、痛そう」って一瞬で共感してしまう。うーん…とうならされました。 それからもうひとつの特徴、「消費者寄りの発想」。 商品のポスターでも、メインは商品のビジュアルではなく 必ず、使っている人や関わっているモノ、動物の表情が一番前に出ています。 うれしそうな顔、いいにおいの顔、「ご注意!」の顔… その商品を使ったらどんな 気分になるか。広告のすごく基本になる「伝えたいこと」を、数を重ねても すり減らすことなく伝えきっている。 そこが一番「プロやなあ」と思いました。 うーん…満足。アートとして部屋に飾るのももちろんよいですが、ワタシは PCの壁紙にでもして、仕事の励みにしたいと思います(笑)
by hui_hui
| 2005-05-23 00:44
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ベビーとわたしの毎日のあしあと by hui_hui
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一篇寫眞
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